ミクロ経済学入門Chapter0

新しい分野を学ぶ際、全体像を把握することと基本的な概念を覚えることが大事だと思っているので、
まずは基本的なことを

経済学とは何か

スティグリッツミクロ経済学によると、

経済学とは、個人、企業、政府、更に社会にあるその他の様々な組織がどうのように選択し、
そうした選択によって社会の資源がどうのように使われるかを研究する学問である。

有斐閣アロマ「ミクロ経済学入門」によると

経済学の主要な研究課題
代替的な用途をもつ稀少な資源を様々な用途の間にどのように配分するか

要するに、なぜその行動をするのか、その為に何を用いるのかを研究すると。

以下、経済学を学ぶ上での基本的な考えをまとめる。

経済学を学ぶ上での基本的な考え

  • 基本的な経済的意思決定
    • 何がどれだけ生産されるのか
    • それらの財をどのように生産するのか
    • それらの財は誰のために生産されるのか
    • 誰が経済的意思決定を行うのか。またどのような過程を経て行うのか。
  • 五つの重要な考え方
    • トレードオフ
    • インセンティブ(誘因)
    • 交換
      • 人々は自発的に交換を行うことで便益を得る。そして市場経済では、市場交換によって効率的な資源の利用が実現される。
    • 情報
      • 市場がどのような構造をもつか、また、どれだけうまく市場が機能するかということは、意思決定者がどのような情報を手に入れることが出来るのかに決定的に依存している。
    • 分配
      • 市場は、生産された財とサービスが社会のメンバーに、どのように分配されるのかを決定する。
  • 三つの主要な市場
    • 生産物市場(財市場)
      • 企業が自ら生産した財を販売する市場
    • 労働市場
      • 家計が労働サービスを売り、企業がその労働サービスを購入する市場
    • 資本市場
      • 資金の借入れや貸出しが行われる市場
  • 経済学の二分野
    • ミクロ経済学
      • 家計と企業の意思決定に焦点を当てるとともに特定産業の価格や生産の詳細な分析を行う。
    • マクロ経済学
      • 経済全体の動きと、失業率や産出率、経済成長、物価水準、インフレーションといった集計された変数に焦点を当てる。
  • 経済学的な考え方
    • 基本的競争モデルの構成要素
    • 合理的で利己主義的な消費者
    • 合理的で利潤最大化を図る企業
    • 市場参加者がプライス・テイカー(価格受容者*1 )的な行動をとる競争市場

*1:price taker 市場で決まる価格を所与として行動する人